シリアの花火
『フィナーレと言った何を想像しますか?』
二年ほどシリアに住んでいた日本人のブログ「シリアでラリアット!」より
宴はまだまだ続きます。
太鼓のリズムに合わせて、
剣を振りかざしながらアラビアンナイトの演舞!
汗をかきかき舞い踊るおっさんたち。
日常的にあんなに大量の砂糖を摂取しているんだから、これだけ運動しりゃいいのにと呟いてみる。
この剣って真剣なのでしょうか?
だとしたらとっても危険度の高い出し物ですね。
さて、華麗な剣の舞が終わるとフィナーレを告げる派手な演出が続きます。
歌手がずらーっと並んでワンフレーズ毎に自慢の喉を披露します。
この曲、そのときはそれほどインパクトがなかったんですが、
自宅に帰ってからも脳内をエンドレスにリフレインし続けています。
さて、日本でフィナーレの演出と言ったらみなさん何を想像しますか?
やはりこれですよね。
「花火」です。
日本でもシリアでも締めは花火です。
シリアでも花火を見終われば、
「さぁーて、おうちへ帰ろう!」という気分になるものです。
しかし、夜空に舞い上がる花火を見ていられるのも束の間。
エンディングまで見つづけているわけにはいきません。
なぜならシリア人が夜空の花火に気を取られている隙に会場を後にし、
帰りの交通手段を確保しなくてはならないのです!
これだけ人がいればタクシーもセルビスも数が足りないことは明らかです。
そして、基本的にシリアは人が良いとは思いますが、
不快な思いにさせるような連中がいる、それもまた事実です。
イヤな思いをしたくないのであれば、それを避けるように行動すればいいのです。
「ヘルー、ヘルー(きれい)」
と花火で歓声を上げている群集の間を掻き分けて、小走りで会場から離れます。