2013・8/25 ニュース
『シリア化学兵器問題』
内戦が続くシリアで、化学兵器が使用された疑いが強まり、緊張が高まっている。
これは、シリアの首都ダマスカス近郊で21日、多くの市民が化学兵器による攻撃を受けたとされるもの。
「国境なき医師団」は、神経ガスによる症状を示す患者3,600人を受け入れ、355人が死亡したと発表した。
国境なき医師団代表は「わたしたちは神経ガスが使われたと、100%確信しています」と述べた。
この問題で、アサド政権は24日、反体制派の支配地域で発見したとする化学物質やガスマスクなどを報道陣に公開し、「化学兵器を使用したのは反体制派だ」と主張した。
一方、アメリカのオバマ大統領は、政権側が化学兵器を使用した可能性が強まったとして、24日、国家安全保障会議を開いて、対応を協議した。
また、アメリカのヘーゲル国防長官は、軍事行動に出る可能性も示唆した。
ヘーゲル国防長官は「オバマ大統領は国防総省にあらゆる事態に備えるよう指示を出した」と述べた。
ロイター通信によると、アメリカ海軍は、シリア沖に展開するミサイル駆逐艦を、3隻から4隻に増強したという。
こうした動きに対して、アサド政権と関係の近いイランの軍関係者は、アメリカに対して、「一線を越えると重大な結果を招く」などと警告している。