2013・6/22
『ニュース 2013・6/22』
化学兵器、使用者特定できず=シリア内戦で国連委
シリア内戦の人権侵害を調べている国連調査委員会のピンヘイロ委員長は21日、シリアでの化学兵器使用について「誰が化学物質、化学兵器を使ったのか明言できない」と述べ、使用者特定は今のところ困難との認識を示した。ニューヨークの国連本部で記者団に語った。
米政府は先に、シリアのアサド政権が反体制派に対して化学兵器を使ったと認定し、反体制派への武器支援を決めた。(2013・6/14 下の記事)
2013・6/14 米政府、シリアは「一線を越えた」 化学兵器使用と断定
米政府、シリアは「一線越えた」と発表。
ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスは13日、シリアのアサド政権が反体制派に対して化学兵器を使用し、越えてはならない一線を越えたと断定した。この判断に基づき、反体制派支援の「規模と範囲」を拡大すると表明している。
シリアでの化学兵器使用の情報は以前から伝えられていた。しかしシリア政府軍が化学兵器を使用したとオバマ政権が断言したのは今回が初めて。
ホワイトハウスが発表したローズ米大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)の声明では、「情報機関の推定では、シリアで化学兵器攻撃によって100~150人が死亡した。ただし(正確な)犠牲者の数は未確定」と報告した。
その上で、「化学兵器の使用は国際基準違反であり、国際社会に存在してきたレッドライン(越えてはならない一線)を越えている」と言明。軍事的支援も含め、シリアの反体制派に提供してきた支援の範囲と規模を拡大すると表明した。
ローズ氏は記者団に対し、反体制派への軍事支援は大統領が決断したと説明。ただし米政府が反体制派に武器を供与するとまでは明言しなかった。
反体制派が求めているシリア上空の飛行禁止区域設定については、オバマ大統領はまだ判断を示していない。