中東の窓
『another voice』
長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信する野口 雅昭さんのブログ(中東の窓より)。
5日のシリア情勢とりまとめたところ次の通りです。
当面政府軍の攻撃の焦点はホムスですが、同市に対して多数の化学兵器が使用されたとの報道があります。
・5日シリア各地では46名が死亡した。
・政府軍のホムス旧市街に対する攻撃が激しく続いており、地対地ミサイル、航空機も投入されている(al arabiya net はホムスに対して複数の化学兵器爆弾が投下されたと報じている)
・反政府連立は人道的な援助を同市の住民に即刻行うように、とのアッピールを発した。
・ヒズボッラーと政府軍はホムスに対して容赦のない砲撃を加えており、このため国連の同市住民の安全に対する懸念が増大している。
・ダマス市と周辺でも激しい戦闘、政府軍の砲撃が続いている。
ダマスでは車爆弾が爆発した(2名負傷)
・最も激しい戦闘が続いているのはサイイダ・ザイナブ地区で、そこでは政府軍とヒズボッラーおよびイラクのabu al fadhl al abbas旅団が戦っている(この部隊の名前が出てきたのは初めてと思う。勿論正規軍の旅団規模の部隊のような大きいものではないと思うが)
・その他イドリブ、ダラアでも激し戦闘が続いている。