シリア難民にサッカーボールを寄贈
『日本サッカー協会(JFA)2013・4/12』
北にトルコ、東にイラク、南にヨルダン、西にレバノン、南西にイスラエルと国境を接し、北西は東地中海に面するシリア。
2011年からこの国では、政府軍と反体制派による武力衝突が続いています。
国連難民高等弁護官事務所(UNHCR)の発表によると、シリアから国外に逃れた難民は100万人に達し、支援基金が枯渇して支援活動が窮地に陥っているということです。
この100万人という数字ですが、シリアの人口の5%にあたり、しかも難民の4人に3人は女性と子どもたちだといいます。
FIFA(国際サッカー連盟)は3月の同理事会で200,000ドル分のサッカー用具を寄贈することを決めていますが、日本サッカー協会(JFA)もシリア難民を支援しようと、難民を多く受け入れているヨルダンとレバノン両国のサッカー協会を通じてそれぞれ500個のボールを発送ることを決めました。
シリアは日本サッカーにとってもアジアの良きライバル国。これまでも各カテゴリーの代表チームがアジアの大会で相見えてきました。
昨年はU-23日本代表がオリンピック予選で対戦。内戦の影響で、シリア代表はホームゲームを国内で開催できず、お隣のヨルダンで開催されましたが、シリア選手は困難な状況にもめげずに果敢に戦い、2-1で日本から勝利をもぎ取りました。
(2012オリンピック予選)
東日本大震災に見舞われた直後、ある男性が「子どもたちの笑顔に元気づけられる」とテレビのインタビューに答えているシーンを見たことがありますが、男性のコメント通り、不自由な生活の中でも笑顔とたくましさを見せてくれるのが子どもたちです。
祖国で生活できずに不自由な生活を送る人々が、たとえ僅かな時間でも、サッカーによって、笑顔と元気を取り戻してくれたら・・・。一日も早く平和な社会に戻ることを祈らずにはいられません。